ダンボール工作で、丸い穴や四角い窓、あるいは多角形の窓を切り抜くとき、ダンボール板の厚みが5mmや8mmくらいになると、切り口が厚み方向に対して歪んでしまいがちです。
カッター刃が斜めにあたってしまい、切り口がなかなか垂直にならない、というのはよくあると思います。
こういった場合、罫書線を反対面にも写し、両面からカッターを入れるのが一法です。
ダンボールは中が空洞が多い素材ですので、有効な方法と思います。
目次
ダンボール板の両面に罫書線を書く
まず、ダンボール板の両面に罫書線を書くことを考えましょう。
ダンボール板を垂直にカットできるならば、そのカットした辺を基準にして、両面の”同じ位置”に罫書線を書くことは可能でしょう。
しかし、ダンボール板にある程度の厚みがある場合、この「垂直にカット」という作業自体がなかなか難しいかもしれません。
そこで、待ち針のような細い針を使って、片面に書いた罫書線を反対の面に写すということを考えます。
例えば、以下のような治具を使います。
小さな木片に溝をつけ、待ち針を垂直に挿せるように作ってあります。
簡単に作れる便利な治具ですので、是非試してみてください。
さて、まずはダンボールの一方の面に、例えば四角い窓をあけるための罫書線を書きます。
次に、この四角形の頂点に、待ち針で垂直に穴をあけます。
このときに、上記の治具を活用します。
この写真のように、反対側には待ち針の先がほんの少し出るくらいまで挿すのがコツです。
待ち針といってもそれ自身の太さがありますので、全部挿すと、突き出た時の穴が大きくなり、罫書線を写すときの誤差になります。
4つの頂点すべて待ち針で穴をあけたら、罫書線を書いた面と反対の面に、今あけた4つの点を結ぶ長方形を書きます。
これで、最初に書いた罫書線を、正確に反対の面に写せたことになります。
カッターの刃をダンボールの厚みの半分程度入れて切る
それでは、この両面に書いた長方形の罫書線に沿って、切り抜いてみましょう。
まず、最初に書いた方の罫書線に沿って、カッターで切り込みを入れていきます。
このとき、ダンボール板の厚みの半分くらいづつ入れるのが、もう1つのコツです。
ライナーと、中芯の半分くらいまでを切る感じです。
定規をあてて、丁寧に切りましょう。
少し厚みを持った木製定規を使うと、カッター刃のガイドになって作業しやすいです。
切り終えたら、ダンボール板を裏返して、同じ作業を行います。
このときも、ライナーと中芯の半分くらいまでカッターを入れる要領です。
刃を深く入れすぎると、反対側のライナーまで傷つけてしまい、仕上がりが悪くなります。注意してください。
すべて切り終わると、四角形の窓がきれいにあきます。
ダンボール板の一面から、厚みの分すべて切り込むより、歪みが軽減されるかと思います。
また、切り抜く部分の角が切りにくいことがありましたが、このように両面からカッターを入れることで切りやすくなります。
まとめ
ダンボールをきれいに切り抜く簡単な方法をまとめます。
- 罫書線をダンボール板の両面に書く。
- 罫書線を反対の面に写すために、待ち針など細い針を使う。治具を活用する。
- カッター刃は、両面からダンボール板の厚みの半分くらいづつ入れ、反対側のライナーを切らないように注意する。
四角形だけでなく、多角形でも同じように切り抜けます。
円を切り抜く場合は、円の中心点のみをダンボール板の反対面に写し、両面にコンパスで円を書けば、同じように切り抜けますね。
是非試してみてください。