ダンボール工作で、ダンボール板をカッターでまっすぐに切るために使用する直定規を作ってみます。
直定規については、以下の記事:
で、「竹製の定規」がおすすめと書きました。
カッターをあてるための直定規としては、竹に限らず一般に木製の定規がよいと思います。
この記事では、程よい硬さがあり、ホームセンターでも安価で販売されているアガチス材を使って、直定規を自分の好みの長さで作る話について書きます。
目次
直定規とは
直定規とは、一般に直線をひいたりカッターをあてて物を切ったりするときに使用する道具です。
ものさしが、ものの長さを目盛りで測る道具であることに対し、直定規は目盛り自体は重要ではなく、丈夫でかつまっすぐであることが重要です。
ダンボール工作ではもちろん、身近にあるものさしや定規をカッターにあてて使うことが多いので、特に意識して区別することがないかもしれませんが、この点を考えると、正確な目盛りがついていることより、きちんとまっすぐになっていることや、材料にあてても滑りにくいといった性能の方が重視されます。
木製定規の良い点
ダンボール板の上に置いて、カッターをあてるという使い方を考えた場合、木製の定規の良い点は例えば以下があります。
- 刃物を傷めにくい
- ダンボール板を傷つけない
- 軽くて取り回ししやすい
- ダンボールの上で、やや滑りにくい
金属製の直定規をカッターにあてると、刃を傷めたり、ダンボール板に傷をつけてしまうことがあります。
プラスチックの定規だと、この問題は軽減されますが、特に表面加工されていないものですと、切断時にダンボールの上で滑ることがあります。
これらの点に対し、木製の直定規は、刃物があたっても刃物自体を傷めにくいですし、直定規の角がダンボールにあたったとしても、軽いのでダンボールを傷つけることは少ないです。
そして、プラスチック定規ほどつるつるしていないので、切断時にダンボールの上でプラスチック定規ほどは滑りにくいと思います。
木製定規で気をつけなければならないこと
ただし、材料が木ですので、以下の点に注意が必要です。
- 狂いが生じやすい
- 刃物で切り込んでしまうことがある
湿気などによって、まっすぐだった定規もその直線性に狂いが生じてきます。
放っておくだけでも、反りや曲がりが生じることがあります。
また、使用を続けていると、カッターの刃との摩擦で、減りも生じます。
切断時に、刃が直定規に乗り上げることがあり、直定規が切れたり削れたりすることもあるでしょう。
こうなってしまうと、鉋や紙ヤスリで削って、まっすぐな直定規になるように調整する必要があります。
直定規として使うためるに調整する
直定規を作るために、5mm x 30mm x 450mmのサイズのアガチス材を購入し、鋸で10cm, 15cm, 20cm の3つの長さに切り分けました。
切り分けるだけなら、鋸で切って終わりなのですが、一般にホームセンター等で木材を購入して直定規として使用する場合、木そのものがまっすぐとは限りません。
大抵は反っていたり曲がっていたりするものです。
そこで、やはり最初は鉋や紙ヤスリで削りながら調整が必要になります。
自分が求める精度まで、直線の具合を調整して、道具として仕上げます。
鉋で最後まで仕上げるのは相当慣れていないと難しいですし、ダンボール工作の記事ですので、ここでは紙ヤスリで仕上げることをお勧めします。
以下のように、ダンボール工作で使う分には十分な程度の、まっすぐな直定規ができました。
ちなみに、この作業には縦に長い紙ヤスリがあると作業がしやすいです。
私はこの作業には、裏に糊が付いたロール巻きの紙ヤスリを平らな木の板に貼りつけて使っています。
大変便利ですので、ぜひ試してみてください。
この紙ヤスリは#120です。これでまっすぐにした後は、#400くらいの番手の紙ヤスリで仕上げれば十分です。
完成した木製定規
完成した木製定規です。
見た目は、一本のアガチス材をぶった切っただけのようですが、少なくとも一辺だけは定規として機能するように調整しました。
この調整した辺だけを定規として使用します。
もちろん、長い辺が2辺あるので、2辺とも調整してもよいです。
調整した辺は、何かにぶつけたりしないように、取り扱いに注意します。
もしこの辺がカッターで削れてしまったら、再度調整しましょう。
1本100円足らずで手に入る木材で、10cm、15cm、20cmの3本の使いやすい直定規が手に入りました。