このサイトでは、作品の見た目の仕上がりをよくするために、ダンボールの表ライナーを使って切り口を包む加工を紹介しています。
しかし、この加工は、部材の幅が小さいときに少しやりづらいところがあります。
5mm厚くらいのダンボールですと、定規を裏ライナー側からあてて、表ライナーにカッターで折り筋をつけますが、定規をあてる力で部材が潰れてしまうことがあるからです。
そこで、この作業をやりやすくするための治具を考えてみました。
目次
折り筋をつけるための治具の材料
作るものの大きさによって、用意する材料の大きさが変わりますが、以下は1つの例として参考にしてください。
- 20cm x 12cm 厚さ3mm のアガチス板 1枚
- 9cm x 1.5cm 厚さ5mmのヒノキ角棒 1本
- 1.5cm x 1.5cm 厚さ5mmの檜棒 1本
- 17cm x 0.9cm 厚さ5mmのヒノキ角棒 1本
この材料で、長さ14cmまでのダンボールの部材を加工できます。
加工するダンボールの部材の幅は9mmを想定しました。
ここで使用した3mm厚のアガチス板や、5mm厚のヒノキ角棒なら、替刃式のカッターナイフでも切断できます。
2〜4のヒノキ角棒は、加工しやすく、ホームセンターでも簡単に手に入るものですが、カッターの刃をあててゲージとして使用するには実はちょっと柔らかい木です。
木工に慣れた人なら、もう少し固い木材を使用するとよいと思います。
部材4は、このままの縦横のサイズのものはないと思います。幅1.5cm, 厚さ5mmのヒノキ角棒(部材2,3と同じ)を縦割りにして、鉋で削って用意しました。
この加工が難しいようであれば、市販の5mm角棒を2本用意して木工ボンドで貼り付け、17cmx1cm、厚さ5mmの角棒として使用してもよいでしょう。
作り方
部材2を部材1に木工用ボンドで貼り付けます。
目安として、下から2cmくらいの位置がよいでしょう。
左辺にピッタリの位置に貼り付け、右側は空けておくようにします。
つづいて、部材3を部材1に貼り付けます。
部材2との間隔を14cmにすると、ピッタリになるはずです。
最後に部材4を部材2, 3の上に貼り付けます。
このとき、あとで鉋で調整できる方でしたら、少し右にずらすように貼りつけておくとよいです。
カッターナイフのゲージにしますので、ゲージをカッターで削ってしまったときに、あとで鉋で修正できるようにするためです。
これで完成です。
横から見ると、部材1と4との間に、5mmの隙間ができます。
ここに、5mm厚のダンボール板を差し込んで使います。
治具の使い方
使い方は簡単で、材料をゲージの下の隙間に差し込み、カッターナイフをゲージに沿って引くだけです。
ここでは、表ライナーを折るための筋をつけるのが目的なので、カッターナイフを引くときの力を加減します。
この目的で使うカッターナイフは、片刃やそれに近い刃のものがいいですね。
以下の記事に書いていますので参考にしていただければと思います。
ここで使用したカッターナイフは、以下のものです。
今回作った治具は、普通の紙をカットするときに使えます。
ただし、替刃式のカッターナイフを使う時は、刃を長めに出すことになりますので、カットする目的で使用する場合は注意して作業する必要があります。