ダンボール工作:よく使う寸法で効率的に罫書きをするための治具

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以下の記事では、ケガキゲージを紹介しました。

ダンボール工作で、切り口の処理をするときなど、ダンボール板の端から同じ幅で罫書き線を繰り返し引...

このケガキゲージ、あるととても便利ですが、ちょっと高いので導入するのはもったいない、という方も多いと思います。

それに、幅が可変なのは便利だけど、罫書きの幅は毎回決まっている、ということもあります。

こんなときは、その寸法に合わせた治具を作るのがよいです。

安く簡単に作れて、活用できる治具を自分で作ってみましょう。

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罫書き用の治具を自作する

素人でもプロでも、治具は自分で作るものです。

作品作りを続けていると、同じ寸法のものを複数作ることが多くなってきます。

その作業を繰り返しやっていると、より効率的に、かつより正確にその作業を行いたくなります。

そんなときには、自分で治具を作ります。

治具の形状や寸法は、作りたい作品や行いたい作業によって異なるので、各自の作業にあったものを自分で作ります。

ただ、治具の寸法や形状は異なっていても、考え方が同じものであれば、他の人が作った治具を見たり調べたりすることは参考になるでしょう。

この記事では、ダンボール板の端から18mmの位置に罫書き線を引く治具の作り方を書いていますが、この寸法のものを使うのは私だけかもしれません。

しかし、「端から一定の寸法で罫書線を引く」というところが共通している作業であれば、他の方にも参考にしていただけると思います。

罫書き用治具の作り方の例

大層な前置きになりましたが、作り方は簡単です。

ホームセンターなどで売られている木材を使って、以下の部材を用意します。

  1. 長さ15cm x 幅3cm x 厚さ5mm のアガチス材 1枚
  2. 長さ15cm x 幅6cm x 厚さ5mm のアガチス材 1枚

アガチスというのは木の種の名前です。他の木でも構いませんが、固めの木がよいです。

ホームセンターでよく見かける桐とかファルカタなどは、木自体が柔らかいので、罫書きの作業でヘコミが生じるかもしれません。

ホームセンターでは、木材は長さ45cmとか90cmくらいで売られていると思いますので、それを鋸で切り出してください。

あるいは、木材購入時にホームセンターのカットサービスでカットしてもらうのもよいです。

次に、この2枚の材の木端(木目方向の切断面)を調整します。

手持ちの定規などを当ててみて、直線になっていたらOKですが、反っていたら紙ヤスリや鉋などで削ります。

ここは可能な限り直線になるように削ってください。紙ヤスリを使うなら、#100〜#120でまず削り、そのあと#400くらいで仕上げに削れば十分かと思います。



直線を出したら、この2枚を木工ボンドで張り合わせます。このとき、罫書きを行う寸法(ここでは18mm)だけずらして貼り付けます。

罫書きの精度に関わる重要なステップですので、慎重に測りながら貼り合わせます。



上の写真の右側が、18mmの幅だけずらしてある辺です。

張り合わせて、ボンドが乾いたら完成です。

このままでも使えると思いますが、私は以下のように2箇所に4mmφの丸棒を差し込んで補強しています。



なお、治具を作る材料は、もちろん木材でなくてもよいです。

目盛りが欲しいな、という方なら、プラスチックの直定規に上記のような木材を両面テープで貼りつけてもよいです。

スコヤを自作する時にやった要領です。

ダンボール工作で、ある基準面に対して垂直な線(垂線)を引くことはたくさんあります。 三角...

三角定規を直定規に取り替えればよいわけです。

要は、直線が出ている2枚の部材を、罫書きを行いたい寸法に合わせて段違いに貼りあわせればよいのです。

罫書き用治具の使い方

完成した治具を、早速使ってみましょう。

使い方も簡単で、段違いになっている治具をダンボールの部材の端に当てるだけです。



18mmの幅だけずらして貼りあわせて作ってあるので、その幅で罫書線が引けるわけです。

この治具は長さ15cmですが、それよりも長い寸法の罫書きをしたい時には、2回に分けて部材に印をつけます。

そののち、直定規でその2箇所の印を結ぶ線を引きます。

罫書きは、よく尖った鉛筆や細いシャープペンシルを使って行うのがよいでしょう。

あるいは、通常は切断するための線を引くことになりますので、カッターの刃で直接罫書き線を入れるのもよいです。

治具にきちんと刃を当てれば、鉛筆などよりもさらに正確に罫書き線が引けます。

木工では、シラガキという刃物で罫書き線を引くことがよくありますが、それと同じです。

扱いに慣れてきて、治具を切ってしまう心配がないようでしたら、罫書きといわず、当てたカッターで部材を直接切ってしまうこともできるでしょう。

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