ダンボール工作において、ダンボール板をまっすぐに切ることはとても大切です。
組み上げたときの出来栄えが、この工程で決まります。
ですが、やってみるとわかるとおり、なかなか正確にまっすぐに切ることは難しいですね。
何度もやってみてコツをつかむしかありませんが、気をつけるべき基本的なことをあげてみます。
目次
丁寧に罫書きをする
ダンボール工作に限りませんが、罫書きを丁寧に行うことは基本です。
0.1mm〜0.2mmくらいの誤差の範囲で正確に罫書きができるように、練習をしましょう。
「定規で寸法を測って印をつければ簡単だ」と思えますが、やってみると意外と難しいものです。
ためしに、「ダンボール板から同じ寸法の幅と長さでで短冊状に10枚ほど切り出す」という想定で、罫書きをしてみましょう。
罫書きをしてから、罫書きの線の間の寸法を再度測りなおしてみましょう。
どれもぴったりになっていればよいのですが、0.5mmくらい、あるいは1mmずれていることもあるかもしれません。
まずこの段階で、0.1から0.2mmくらいの誤差に収まるように、たくさん作品を作って練習しましょう。
なお、罫書きの線は基本的に、裏ライナー側(作品の中で裏に隠れる方)に書くことをお勧めします。
罫書線で作品が汚れないようにするためです。
罫書き線をきちんと引く
罫書きはきちんと線を書くようにしましょう。
寸法通りに2点の印をつけて、その2点を通るように定規を当て、カッターで切れば、欲しい寸法でダンボール板から部品を切り出すことは確かに可能ではあります。
しかし、これだとカッターで切る線と罫書きの線とのズレがあっても、あとから確認しにくいです。
ですので、2点に印をつけるだけではなく、その2点を結ぶ罫書き線をきちんと引いて、その線にそって定規をあて、カッターで切るようにします。
カッターで切るときに当てる定規は厚めのものを選ぶ
ダンボール板をカッターで切るときに当てる定規は、集めのものを選びます。
おすすめは、以下の記事:
でも紹介した、竹定規です。
この竹定規は厚さが3mmあります。少なくともこれくらいの厚みがあれば、カッターのガイドとして機能します。
竹製ではなく、プラスチック製でもよいですが、3mm程度の厚みがあるものを用意しておくとよいです。
罫書きをするときに3mmだと使いにくいと思われる場合は、罫書き用の定規として薄めのもの、カッターを当てるガイド用の定規として3mm厚程度のもの、この2本を用意するとよいでしょう。
罫書き線にそってカッターで切る
さて、いよいよダンボール板をカッターで切る工程になります。
罫書線に沿って定規を当て、カッターで慎重に切ります。
切るときには、3つのステップに分けるのがよいでしょう。
- 裏ライナーをを1回で切る
- 中芯を切る。複数回切ってもよい。
- 表ライナーを1回で切る
裏ライナーに罫書き線を書いていることを前提とします。カッターはすべて裏ライナー側から入れます。
まず、裏ライナー側の罫書き線にそって定規をあて、カッターで裏ライナーを切ります。なるべく1回で切るようにします。
複数回に分けると、カッターで切った線が1回目とずれて、複数本できてしまう可能性があるからです。
次の中芯を切るところは、カッターを持つ力を加減して、中芯だけを切るようにします。表ライナーを切らないように気をつけます。ここは複数回カッターで切っても構いません。外側からは見えないところだからです。
そして、もっとも重要なことは、3番目のステップである表ライナーを切るところですが、これは必ず1回で切るようにします。
この工程はすべて裏ライナーからカッターを入れていますが、最後の表ライナーを切るところで複数回に分けて切ると、大抵の場合は表ライナー側にカッターで切った線が複数本できてしまい、仕上がりが悪くなるからです。
ですので、裏ライナーと中芯を十分に切っておいて、最後のステップで表ライナーを1回で切るようにするのです。
カッターの刃を材料に対して垂直に当てるようにし、上記の3つの工程で切れば、ダンボール板をきれいに切断することができます。
円や長方形などの形に繰り抜く場合は最後に表ライナーからカッターで切る
しかし、円や長方形などの形に繰り抜く場合は、裏ライナー側からすべての工程を行うのは難しいかもしれません。
ダンボール板の厚みがあるため、最後の表ライナーを切る工程が裏ライナー側からは刃が届きにくく、難しいです。
そこで、3つめの工程だけ表ライナー側からカッターの刃を入れ、表ライナーだけを1回で切るようにします。
ただし、これを行う場合は、表ライナー側にも裏ライナーと同じ位置に罫書きを行わなければならず、少し手間がかかります。
円に繰り抜く場合について、以下の記事も説明しましたので参考にしてください。